大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第二小法廷 昭和28年(オ)1043号 判決

主文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理由

上告理由第二点について。

罹災都市借地借家臨時処理法第二条に基く賃借権は対抗力を有し、したがつて、その登記及び地上建物の登記がなくても、右賃借権設定後その土地につき所有権取得の登記をした第三取得者に対抗し得ると解するのが相当である。論旨は理由がない。

その他の論旨は「最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律」(昭和二五年五月四日法律一三八号)一号乃至三号のいずれにも該当せず、又同法にいわゆる「法令の解釈に関する重要な主張を含む」ものと認められない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 栗山茂 裁判官 小谷勝重 裁判官 藤田八郎 裁判官 谷村唯一郎 裁判官 池田克)

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!
©大判例